絵本「はちうえはぼくにまかせて」読んだ感想(あらすじ)

大人になって読み感動した本が「はちうえはぼくにまかせて」です。

あらすじはこちら↓以下、ネタバレがあります。

〜あらすじ〜

パパが忙しいため、夏休みどこにも行けないトミー少年が、近所の人の植木を1日2セントで預ることから始まる物語。

たくさん預かりすぎて、家中が植木に溢れ身動きができないほどに。

パパに反対されても、植木のお世話で寝不足になっても、途中で投げ出さず一生懸命お世話をするトミー。

最後は皆に喜んでもらえ、認められるほどに成長します。

起承転結がしっかりとしていて読みやすく、色彩も綺麗でオススメの本ですが、絵本なのに物語の内容が経営者目線のため始めて読んだ時驚きました。

どこにもいけない夏休み、自分の好きなことからビジネスを作ってしまう

夏休みどこにも行けない、一見可哀想な少年。

この歳の子であれば、周りを羨ましがり泣く、へそを曲げる、だだをこねる、ふてくされる、、、ネガティブな行動が予測できますが、トミーは違いました。

嫉妬の対象になるであろう、旅行に行く人を妬むどころか植木を預かり手助けビジネスを始めます。

冷静に現実を受け止め、前向きに自分の好きな事に挑戦する姿勢は凄いと思いました。

また、人を助ける事をビジネスと結びつける点。経営者の幼少期のようなストーリーにビックリ。こんな絵本があるのか!と驚きました。

パパにずっと反対され、小言を言われ続けても辞めない

絵本に登場するパパは、仕事が激務の真っ只中。

それ故、冷静に黙々と鉢植えビジネスを行う、トミーとは対照的で、感情を撒き散らしています。

パパの機嫌の悪さを感じても、「くだらないこと。」と言われても、トミーは反抗もせず、ペースを乱すことなく、鉢植えのお世話に没頭しています。

身内に応援されるどころか批判されているのに、それでもトミーは自分で決めたことを投げ出さず、信念を貫き通します。

自分で信じた道を貫き通すというメッセージを感じます。

辛くなっても投げ出さず、問題点を解決する力

家中に溢れる大量の鉢植えのお世話ゆえ、寝不足になるトミーは、遂に植木の夢まで見るようになります。

夢の内容とは、四方八方に育った植木が家を占領し、家が壊れてしまい、近所の人から、ぼくの植木を返せ!と詰め寄られるというもの。

植木ビジネス中のトミーは、不安や心配を解決する力に優れています。

夢から覚めると、すぐ図書館へ行き解決方法を見つけ、材料を買い込み植木の剪定、切った苗木を小さな植木鉢に植え付け、預かった植木がさらに良くなるよう働きます。

どんな困難に直面しても、解決方法を探そうとする姿勢、前向きでより良くを求め奮闘する姿を学ぶことができます。

まるで絵本版の伝記を読んでいるような気分になりました。

ビジネス成功と同時に新たな顧客を掴む力

努力の甲斐あって、お客さん達はお金を払い、大喜びで帰っていきます。

前よりも植木が元気になっている。などの高評価を頂きトミーも満足。

それに加え、トミーは前段で植え付けた小さな植木鉢を子ども達へプレゼントし喜ばれます。

子どもたちも鉢植えを育てれば新たなお客さんになるでしょう。

楽しい旅行から帰ってきた子どもたちを妬む事なく、鉢植えの世話の楽しさを沢山の人に知ってもらおうと思う行動、トミーが優秀すぎて、圧巻させられます。

最後に

仕事が一段落ついた、パパが予想外に、「植木が懐かしい。田舎にいるような気分だった。」とこぼし、家族は週末田舎へ出かける事となります。

あんなに反対していたのに…一体、今になってどうしたんだ。とも思いますが…。

最後はパパにも認められてよかったね。と思う内容す。

絵本では様々な疑似体験ができ、学びがあります。

優しさ、楽しさ、面白さを感じる絵本は沢山みられますが、経営者的感覚や0から1を作り上げる事を教える絵本には始めて出会いました。

日本人の感覚から見ると珍しく、やはり作者ジーン・ジオンがアメリカ人だからなのかなぁと思いました。

とても好きな内容であり、絵本を通して教えてあげれる事が嬉しいと思いました。

是非、読んでもらいたい本です。

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